BLOG

そば屋の屋号

2018/11/27

そば屋の屋号について、屋号はお店を運営していくうえでとても重要です。様々な思いを込めて屋号を決めると思います。私も和叶という屋号にたどり着くまで、様々思い悩みました。

屋号は商標権の問題もありとても悩んだところです。

ところで、そば屋の屋号に「庵」が多くつけられているのはなぜでしょう。

私も屋号に「庵」を用いたかった一人だから少し調べてみました。

そばや麺類は日本人の好きな料理の一つだと思います。そのそばは、お寺のご飯と深いつながりがあったようです。そばが有名な門前町をもつお寺も数多くあります。そばとお寺は切っても切れない関係があったようです。

私の家にお参りに来て下さる和尚さんも、そば打ちを勉強しているそうです。

「庵」という字は、そもそも大きな禅寺に僧侶などが住む家を表す言葉のようです。大きなお寺の脇に小さな母屋があってそこに修行僧などが住んでいたところを指すようです。

なぜ、そば屋に「庵」が多く用いられたのでしょう。江戸時代中期ごろ浅草の称住院というお寺に由来するそうです。称住院の院内に「道光庵」という支院があり「道光庵」の庵主は信州の出身でそば打ちがとてもうまく、参拝者にそばをふるまったところ、評判になりとても人気になったそうです。この道光庵の評判にあやかって「庵」を屋号つけるそば屋が増え「庵」を屋号につけたそば屋が繁盛したのでさらに増えたと言われています。

そのようなことから、そば屋の屋号に「庵」という文字が多く使われたようです。

また、お寺さんにとって、そばは様々な場面で重宝する食材のようです。そばは、植物性食品のため精進料理に使え、一度打っておけば調理時間も短くて済むため、檀家さんや遠方からの不意なお客さんが訪れてもお湯さえ沸かしておけば、そばを茹でてさっと食事をふるまうことができる食材で、お寺さんとそばは昔から深いつながりがあったようです。

私の店の屋号は「和叶」ですが「庵」の文字にあこがれもあり、調べてみました。